中小ベンチャー企業のPR(パブリック・リレーションズ)

■ PRとは宣伝・販促のこと?

PRはパブリック・リレーションズ(Public Relations)の略語

もともとPRの考え方はアメリカから入ってきたものですが、もはやPR(ピーアール)という言葉はアルファベットの略語やカタカナ言葉として、日本語の中で普通に使われています。

 

そして、私たちの日常生活の中では、PR(ピーアール)という言葉は「宣伝」「売り込み」という意味で使われることがほとんどです。

本来、このPRという言葉はパブリック・リレーションズ(Public Relations)の略語で、PRの日本語訳の「広報」とは意味合いが若干異なります。

 

パブリック(public)は「公衆」、リレーションズ(relations)は「関係」という意味。

つまりPRの原点は「公衆との関係づくり」であり、双方向のコミュニケーションによって第三者との関係や信頼を築く活動ということです。

 

辞書によれば、公衆の意味は「社会一般の人々」です。「公衆」という言葉は、私たちの日常生活の中で単独で使われることは比較的少ないようで、あまりピンとこないかもしれません。

「公衆道徳」「公衆衛生」「公衆電話」「公衆便所」「公衆浴場」などの言葉を想像するとわかりやすいでしょう。


■ 中小ベンチャー企業のPR対象はだれ?

それでは、中小ベンチャー企業やその経営者にとって、良好な関係づくりをしていかなければならない「社会一般の人々」とはどういう人たちでしょうか?

 

「社会一般の人々」というのではあまりにも漠然としていますから、社会一般の人々が属しているさまざまなステークホルダー(利害関係者)を思い浮かべてみてください。

中小ベンチャー企業やその経営者を取り巻くステークホルダー(利害関係者)にはどんなものがあるでしょうか?

 

一般的には、消費者・顧客、従業員、株主・金融機関、仕入先・得意先、地域社会、行政機関などが考えられます。さらには、メディア、オピニオンリーダー(インフルエンサー)なども含まれます。


中小企業・ベンチャー企業のPR対象コミュニティ概要

メディア(マスメディア)は、中小ベンチャー企業の事業活動に影響力を持つステークホルダーのひとつです。それと同時に、メディア以外の他のステークホルダーへの影響力も持っています。

このため、あらゆるステークホルダーの中でも中心的な役割を担うと考えられ、中小ベンチャー企業のPRの観点から、最も重要な存在に位置付けられます。

 

このようなステークホルダーが、中小ベンチャー企業のPR対象になります。これらの人たちと良好な関係をつくっていき、企業やその経営者のことをよく知ってもらい、相手の理解と信頼を得ることがPRの目的です。

これらの人たちと良好な関係づくりをしていくに当たって、彼らとの間にどんな問題・課題があるのか?

その問題・課題を解決していくには具体的にどんな行動・活動をしたらいいのか?

こうしたことを考えることがスタートとなります。

 

その際に、自分の利益のことだけを考えてもうまくいきません。相手は何を望んでいるのかよく理解して、お互いに満足できるようなコミュニケーション活動をすることがポイントです。

ギブ・アンド・テイク(give and take)、さらにはウィン・ウィン(win-win)の関係づくりですね。 


30分無料相談のお申込みはこちら